ARTISTS
ヘンドル・ヘレン・ミラ
ヘンドル・ヘレン・ミラは多様なメディアの断片を用いて作品を制作する。彼女が扱う、それら異なる作品形式のなかには、常に制作上の判断材料となる出処の明らかな素材が存在する。
何年にも渡り、様々な素材を用い、色々なテーマに基づいて別個の作品を制作してきたミラだが、現在は、トレッキングをしながら一定の時間間隔を置いて、その場で見つけた石などを布に転写するという制作手法をとっている。トレッキングが転写行為を構成し、転写行為はトレッキングを推し進めるというように、それぞれの行為は互いに依存する関係にある。この制作リズムは、プロジェクトそのものを持続させる展示サイクルにも組み込まれている。
ミラが近年取り組んできたプロジェクトには、Bonner Kunsteverein(ボン)、KW Institute for Contemporary Art(ベルリン)、Haus Konstruktiv(チューリッヒ)にて展示された「gehend (Field Recordings 1-3)」、Universalmuseum Joanneum(グラーツ)の建物内部の壁面に直接描き込まれた作品「Farbenweg, indirekter」、同様の手法でシカゴ大学にて展示された「Instance the Determination」、リン・ヘジニアンによる後書きを含む「Cloud, the, 3」(JRP Ringier/Christoph Keller Editions刊)、ミネソタ – カナダ国境におけるGSA Art in Architecture(2010年)などがある。
これまでに、Louis Comfort Tiffany Foundation、Richard H. Driehaus Foundation、Artadia(the Fund for Art and Dialogue)より助成を受ける。DAAD Kuenstlerprogramm(ベルリン)、Office for Contemporary Art Norway(オスロ)、Stiftung Laurenz Haus(バーゼル)の招聘を受け、ミルズ大学Center for Book Artsや、カリフォルニア大学バークレー校Consortium for the Artsでもアーティスト・イン・レジデンスを経験。