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ケリス・ウィン・エヴァンス

ケリス・ウィン・エヴァンス 展示風景 草月会館 1F 石庭「天国」(東京) 2023 年4 月1 日 – 29 日 Courtesy of Sogetsu Foundation. Photo: Kenji Takahashi

 

ケリス・ウィン・エヴァンスは1958年ウェールズのスラネリ生まれ。現在ロンドンを拠点に活動。映像作家としてそのキャリアを始め、80年代にかけて自身が「彫刻」と呼ぶ短編実験映像作品を多く手がける。90年代以降その表現媒体はネオン、音、鏡、花火など広がりを見せるが、作品の基本に存在するのは独創的な引用で、その作品はいわば引用元と鑑賞者を結ぶ仲介役、もしくは手がかりと言える。引用元は、文学、哲学、映画、音楽、そして天文学や物理学など多岐の分野に及ぶ。作家の深い知性と哀愁、そして豊かな機知に彩られ、高度な媒介物に昇華された彼の立体作品およびインスタレーションは、黙想的な洗練に溢れている。

主な個展として、草月会館(東京、2023年・2018年)、アスペン美術館(2021年)、ポーラ美術館(神奈川、2020年)、ピレリ・ハンガービコッカ(ミラノ、2019年)、タマヨ美術館(メキシコ・シティ、2018年)、テート・ブリテン・コミッション(ロンドン、2017年)、Museum Haus Konstruktiv(チューリッヒ、2017年)、Museion(ボルツァーノ、イタリア、2015年)、サーペンタイン・ギャラリー(ロンドン、2014年)、Bergen Kunsthall(ベルゲン、ノルウェー、2011年)、バラガン邸(メキシコ・シティ、2010年)、カスティーリャ・イ・レオン現代美術館(2008年)、パリ市立近代美術館(2006年)などが挙げられる。主なグループ展として、ミュンスター彫刻プロジェクト(2017年)、ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展(2017年)、モスクワ・ビエンナーレ(2011年)、愛知トリエンナーレ(愛知、2010年)、「万華鏡の視覚:ティッセン・ボルネミッサ現代美術財団コレクションより」森美術館(東京、2009年)、横浜トリエンナーレ(2008年)、イスタンブール・ビエンナーレ(2005年)、ウェールズ代表として参加したヴェチア・ビエンナーレ国際美術展(2003年)などに参加している。

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