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大辻 清司
1923年東京生まれ(2001年没)。1942年東京写真専門学校に学ぶ。写真スタジオでの仕事や雑誌のための写真など、キャリア初期は主として商業写真の分野で活躍。1953年に伊藤幸作、浜田浜雄らと、写真とデザインの綜合を目指し「グラフィック集団」を結成。その後、瀧口修造を指導者に、若い音楽家、美術家らが、領域横断的な活動を行なった前衛美術集団「実験工房」に参加(1953年)。作品は、旺盛な実験精神に貫かれた造形的前衛的な作風を特徴とする。同時に、優れた写真論や写真批評の書き手としても、後続世代に広く影響を及ぼした。また教育者としても重要な足跡を残し、1960年代以降、桑沢デザイン研究所、東京造形大学、筑波大学、九州産業大学などで教鞭をとり、高梨豊、島尾伸三、牛腸茂雄、畠山直哉などの多くの後進を育てる。主な個展に「大辻清司 写真展」東京画廊(1987年)、「大辻清司 写真実験室」東京国立近代美術館(1999年)、「大辻清司の写真 出会いとコラボレーション」渋谷区立松濤美術館(東京、2007年)。1996 年日本写真協会功労賞受賞。