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野口 里佳

「海底 #2」 2017年 C-print 90 x 135 cm

1971年大宮市(現さいたま市)生まれ。1994年に日本大学芸術学部写真学科を卒業、12年間のベルリン滞在を経て現在沖縄を拠点に活動。「フジヤマ」(1997年-)、「星の色」(2004年)、「砂漠で」(2007年-)など、慣習で溢れた世界を一から把握し直すような、被写体との独特の距離感をもった写真作品で知られ、その視線は「異邦人の眼」とも評される。近年、ピンホール・カメラで光の源である太陽の写真を撮影した「太陽」(2005年 – 2008年)や、光速に近い速度で移動する宇宙船から見る恒星の光がドップラー偏移により多色に変化する現象、スターボウ(宇宙の虹)に着想を得た「飛ぶ夢を見た2」(2009年-)など、天文学的視座を交えながら、写真というメディウムに欠かすことのできない光を焦点に作品を制作。2011年のIZU PHOTO MUSEUMでの個展「光は未来に届く」では、これら写真作品と共にシルクスクリーン作品を並置するなど、写真の構成要素を丹念に分解・検証することで、光のみならず写真(フィルムカメラ)に対する考察を更に深めている。

野口の主な個展として、「光は未来に届く」IZU PHOTO MUSEUM(静岡、2011年)、「太陽」モンギン・アートセンター(ソウル、2007年)、「星の色」DAADギャラリー(ベルリン、2006年)、「彼等 野口里佳」アイコンギャラリー(バーミンガム、2004年)、「飛ぶ夢を見た 野口里佳」原美術館(東京、2004年)などが挙げられる。主なグループ展として、さいたまトリエンナーレ(2016年)、「The Living Years」ウォーカー・アート・センター(ミネアポリス、2012年)、横浜トリエンナーレ(2011年)、「光 松本陽子 / 野口里佳」国立新美術館(東京、2009年)、カーネギー・インターナショナル(ピッツバーグ、2008年)、シャルジャ・ビエンナーレ(2007年)、「夏の扉 – マイクロポップの時代」水戸芸術館現代美術ギャラリー(2007年)、フォトエスパーニャ(トレド、2006年)、「コモン・スケープ 今日の写真における日常へのまなざし」宮城県美術館(2004)、「ムーヴィング・ピクチャーズ」ソロモンR.グッゲンハイム美術館(ニューヨーク、2002年)/ グッゲンハイム美術館ビルバオ館(2003年)、「写真の現在2:サイト – 場所と光景」東京国立近代美術館(2002年)、「ファクツ・オブ・ライフ:現代の日本のアート」ヘイワードギャラリー(ロンドン、2001年)、「スタンダード」直島コンテンポラリーアートミュージアム(現ベネッセアートサイト直島)(2001年)にこれまで参加している。