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グラシエラ・イトゥルビデ

Graciela Iturbide, "Alcaravan, Juchitan", 1985, gelatin silver print © Graciela Iturbide

グラシエラ・イトゥルビデは1942年メキシコ・シティ生まれ、同所を拠点に活動。イトゥルビデは、1969年、映画監督を目指してメキシコ国立自治大学映画研究センターに入学した後、メキシカン・モダニズムの巨匠、マヌエル・アルバレス・ブラーヴォに師事したことで、スチール写真に転向した。1970年から71年にかけてブラーヴォの助手としてメキシコ中の撮影旅行に同行し、1970年代前半には、パナマやキューバを中心としたラテンアメリカを広範に旅している。撮影旅行の間、イトゥルビデを魅了したものは、地方の人々や先住民族のコミュニティーであった。1970年代半ばには、メキシコの祭礼、カトリックの典礼とその土地固有の伝統とが混ざり合い、カーニバルの様相を呈した祝祭を捉えている。代表的な個展として、カルティエ財団現代美術館(2022年)、ボストン美術館(ボストン、2019年)、テート・モダン(ロンドン、2013年)、フリーダ・カーロ美術館(メキシコ・シティ、2012年)、バービカン・アートギャラリー(ロンドン、2012年)、メキシコ近代美術館(メキシコ・シティ、2011年)、MAPFRE ファウンデーション(マドリード、2009年)、ヴィンタートゥール写真美術館(ヴィンタートゥール、2009年)、アメリカス・ソサエティ(ニューヨーク、2008年)、J・ポール・ゲティ美術館(ロサンゼルス、2007年)、リオデジャネイロ近代美術館(1993年)、サンフランシスコ近代美術館(1990年)、ポンピドゥー・センター (パリ、1982年)などが挙げられる。おもな受賞に、インフィニティ賞コーネル・キャパ生涯功績部門(2015年)、ルーシー賞(2010年)、メキシコ市芸術科学国家賞(2009年)、ハッセルブラッド国際写真賞(2008年)、レガシー賞(2007年)、ヒューゴ・エアフルト賞(1989年)、グッゲンハイム・フェローシップ(1988年)などがある。

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