EXHIBITIONS

山田康平 「green back / front」

会期: 2026年10月3日(土) – 31日(土)
会場: タカ・イシイギャラリー 六本木
オープニング・レセプション: 10月3日(土)17:00 – 19:00

タカ・イシイギャラリー 六本木は、10月3日(土)から31日(土)まで、山田康平の個展「green back / front」を開催いたします。当廊では2023年の初個展以来2回目となる本展では、最新の平面作品を発表いたします。タカ・イシイギャラリー 京都では、同作家による個展「風景は別々になり、それでも外へ出る。」を同時開催いたします。

山田の絵画作品では、オイルを染み込ませ流動性を生み出したキャンバスに、刷毛を使用して広く画面を覆うように色を重ね、さらに部分的に拭き取る過程が繰り返されます。表面を滑らかに整えて物質的な油彩の厚みを消し、幾重ものレイヤーやそこから偶発的に生じるにじみを作り出すことで、平面でありながら豊かな奥行きのある独自の絵画空間を作り出していきます。

本展は、近年新たな取り組みとして継続している緑のトーンを中心としたペインティング作品から構成されます。山田の制作において、色彩は絵画空間に多様な力学を生じさせます。これまで数多く制作してきた赤と青が共存する作品に目を向けると、色面のぶつかりによる鮮やかなコントラストが特徴的に見出され、また矩形のキャンバスの中での形や色の比率が生み出す緊張関係によって画面の強度が構築されてきました。その一方、緑が主体となる作品では、絵画における深度や運動を巡る新たな対話が行われています。色の対比からは距離が置かれ、絵具を重ねていく過程での相互作用が織りなす面の進出と後退の効果により意識が向けられています。山田作品の特徴の一つである黒い線も、異質なものどうしの接合点としての役割を引き受けながら、エネルギーを湛えたうねりのように画面を縦横に走ります。前段階で置かれ下の層となったわずかに垣間見える色は必ずしも表出しない存在を暗示し、制作における一つ一つの身振りに伴って、あるものが浮かび上がり、また別のものが沈み込むようにして、現出と消失のプロセスが作品の中に緻密に組み込まれます。

色彩それぞれに対する感覚を起点としてさまざまなダイナミクスが表出する場としての絵画のあり方が、本展では新たな形で展開しています。これまでの探究を基軸に、また一つの風景を創出する試みをこの機会にぜひご高覧ください。

山田康平は1997年大阪府生まれ。2020年に武蔵野美術大学油絵学科油絵専攻を卒業、2022年に京都芸術大学修士課程美術工芸領域油画専攻を修了し、現在は東京を拠点に活動。主な個展に「支える軽さ」隙間(東京、2025年)、「Borderline」Arario Gallery Seoul(ソウル、2025年)、「Strikethrough」タカ・イシイギャラリー(東京、2023年)、「それを隠すように」biscuit gallery(東京、2022年)、「線の入り方」MtK Contemporary Art(京都、2022年)など。主なグループ展として「Brick, Breath, Horizon」Zian Gallery x Lisson Gallery(上海、2025年)、「Fluid in Forms」Arario Gallery Shanghai(上海、2025年)、「Everywhere It Goes」Mai 36 Galerie(チューリッヒ、2024年)、「日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション」東京都現代美術館(2024年)、「コレクション展示:新収蔵作品紹介」群馬県立近代美術館(2024年)、「Abstraction (re)creation―20 under 40-」Le Consortium(ディジョン、2024年)など。BUG Art Awardファイナリスト(2024年)、CAF賞(2020年)入選。

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