EXHIBITIONS
宮原夢画 「KATAMARI」
会期: 2024年12月20日(金) – 2025年1月25日(土)
[冬季休廊: 2024年12月28日(土) – 2025年1月6日(月)]
会場: タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー / フィルム
オープニング・レセプション: 12⽉20⽇(⾦)18:00 ‒ 20:00
タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー / フィルムでは12月20日(金)から1月25日(土)まで、宮原夢画個展「KATAMARI 塊」を開催いたします。タカ・イシイギャラリーでの2回目の個展となる本展では、人間の肉体をテーマとした2つの異なる構成による作品、計20点を展示します。
肉体の有するform(KATAMARI 塊)に内存する魂、その魂は自由自在に変化して多種多様に形状を変えてゆく。その中から見えてくる肉体の持つ摩訶不思議なformを捉えていく作業は壮大な宇宙の中のミクロとマクロを探っていくような作業である。
2024年12月 宮原夢画
宮原は真言密教の金剛界曼荼羅と胎蔵界曼荼羅の概念—内なる宇宙から外なる世界へ、また外なる世界から内なる宇宙—に着想を得て、写真というメディウムで人間の肉体を再解釈し、細部から広大な世界、そしてその逆の視点へと観る者を誘います。
1つ目のシリーズでは、廃工場という荒廃した環境に人間の肉体を配置することで、通常はその環境に存在し得ない肉体が、周囲の環境と共存する姿を描きます。シュールリアリスティックな表現を避け、肉体と環境の対話的な関係性を通じて、被写体としての肉体に新しい意味を与えます。この作品群では、肉体がその文脈の中で唯一無二の存在として輝きます。
2つ目のシリーズはスタジオで撮影され、エドワード・ウェストン、アーヴィング・ペン、ロバート・メイプルソープなど、モノクロームのヌード表現における巨匠たちへの敬意を払いつつ、カラーライティングによる新しい表現を追求しています。宮原が得意とするフィルターを駆使した手法により、肉体の輪郭が曖昧になり、単なる身体ではなく、その内側から発せられるエネルギーや生命力を捉えます。
宮原夢画は1971年東京都生まれ。アートディレクターであった父の影響を受け、幼い頃から芸術に親しみ、10代後半には写真を志す。1993年にビジュアルアーツを卒業後、桑沢デザイン研究所に入学。1996年よりフリーランスのフォトグラファーとして活動を開始し、2001年にイマージュに所属。2010年に独立し、自身の写真事務所「Muga Miyahara Fotografia」を設立。広告写真やエディトリアルでの第一線の活躍を続ける一方、古典からデジタルに至るまで多様な写真技法を駆使し、日本文化に根差した感性的な表現を探求している。主なグループ展に、宮原夢画・諏訪綾子二人展「味身」Gallery POINT(東京、2011年)や「IPPO-いっぽ」Muga Miyahara Fotografia(東京、2011年)など。主な個展に、「TOKONOMA & Nulla nasca dal nulla」エモン・フォトギャラリー(東京、2008年)、「invisible layers」MICHEKO GALERIE(ミュンヘン、ドイツ、2010年)、「散華 sange」hpgrp gallery(東京、2013年)、「シンケンシラハドリ」72 Gallery(東京、2014年)、「Renaissance」タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー / フィルム(東京、2018年)など。1992年に日本写真家協会JPS展入賞、2005年毎日広告デザイン賞を受賞。主な写真集に『シンケンシラハドリ』(Omoplata刊、2014年)、『散華』(atelier vie刊、2013年)など。