EXHIBITIONS

法貴信也

会期: 2024年1月20日(土) − 3月3日(日)
会場: タカ・イシイギャラリー 前橋
オープニング・レセプション: 1月20日(土)17:00 – 19:00

タカ・イシイギャラリー 前橋では1月20日(土)から3月3日(日)まで、法貴信也の個展を開催いたします。タカ・イシイギャラリーでの5年ぶり6度目となる本展では最新作の絵画作品を中心に発表いたします。

 今回の展示作品は「図と地の交雑」という3,4年前からの着想から制作を進めたものです。そしてこの着想が目指しているのは、欠陥のある図と欠陥のある地が相補することによって図と地が陰陽図のように抜き差しならない完結した関係をつくることです。―――中略―――
 図と地が明示されつつそれでも図が地の上に浮かない状態。これを実現するための方法が現在の「図と地の交雑」になるのです。

法貴信也(2024年1月ステートメントより抜粋)

法貴の「二本画」の絵画表現は、2019年の個展以降、図と地との関係を探求する法貴の継続的な実践において、国内外での展覧会開催の機会を経て、段階的にあゆみを進めています。作家の文化的背景によって培われた東アジア特有の「消さない」美学と、その美学と相反する特質をもつ油彩の長年にわたる制作工程との対話が、東西のあいだの抽象画の在り方と東西の美術史から生まれる独創的な新しい絵についての思考を深めてきました。本展では、特にストロークとフォルムの関係性において、またスケールの実践を通し、柔らかな幅広い色調で描かれた線と形が、画面にたいして豊かな身体性をもって成立しています。複雑な絵画空間からさらに豊かな絵画的イリュージョンへと進化を遂げています。加えて、掛け軸のような縦長フォーマットの絵をひとつの単位として、水平方向に複数並置する連作は、屏風や襖絵のような日本固有の形式との接点を探る試みとして展開しています。この機会にぜひ法貴信也の最新作をご高覧ください。

法貴信也は1966年京都生まれ、京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻修了後、京都を拠点に活動。「美術にまつわる5つの話-いつもそこにある-」岡崎市美術博物館(愛知、2022年)、「ASSEMBRIDGE NAGOYA 2017」旧名古屋税関港寮(愛知、2017年)、「蜘蛛の糸」豊田市美術館(愛知、2016年)、「キュレーターからのメッセージ2012現代絵画のいま」兵庫県立美術館(兵庫、2012年)、「肌理と気配-Textures」国際芸術センター青森(青森、2012年)、「絵画の庭」国立国際美術館(大阪、2010年)などに出展。作品は、豊田市美術館(愛知)、国立国際美術館(大阪)、高松市美術館(香川)、岡崎市美術博物館(愛知)などに収蔵されている。

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