EXHIBITIONS

荒川ナッシュ医 「Here Comes a Cohort, Through the Wind Tunnel」

会期: 2023年7月4日(火) – 29日(土)
会場: タカ・イシイギャラリー ビューイングルーム(TERRADA ART COMPLEX II)
オープニング・レセプション: 7月7日(金)18:00 – 20:30(TACギャラリーナイトに合わせて開催)
オープニング・パフォーマンス: 7月7日(金)18:45と19:45
クロージング・パフォーマンス: 7月29日(土)16:00と17:00(予約制:各回定員20名)

タカ・イシイギャラリーは7月4日(火)から7月29日(土)まで、荒川ナッシュ医の個展「Here Comes a Cohort, Through the Wind Tunnel」を開催いたします。タカ・イシイギャラリーでの4度目の個展となる本展では、国内外の美術界で評価の高い作家による実験的な授業カリキュラムを映像化した3つのLED絵画作品を展示します。

近年フリーズ・アートフェアの定例化などにより変容したロサンゼルスは、古くからアートスクールとアート界が密接しています。わたしの職場は、ディズニーが創設したCALArts卒業生が教員となって40年前に発足した大学院アート学科で、マイク・ケリーなどが教えていたことで有名になりました。著名な美術作家が現在も教師陣として名を連ねるため、わたしは『何をどう教えればいいの?』とインポスター症候群に悩まされながらこの一年を過ごしました。『アートスクールで教えているわたしたち作家、これからの美大生、そしてアートを教えるという形態はどう時代に変化していくのか?』悩ましくも楽しい日々の中、やがて新しい世代の美大生たちを夢見るようになりました。『あの子たちは誰なのか?彼女たち、彼らは、何を学べるのだろう?』自分のアーティスト・ティーチャーとしての不安定さをどうオファーできるだろう?どうパフォーマンスすればいい?本展の準備期間にわたしはティーチングに関する率直な質問を4人の友人、知人に投げかけました。木村友紀さん(京都市立芸術大学准教授)、奥村雄樹さん(アントワープ王立美術学院教員)、田村友一郎さん(名古屋芸術大学准教授)、八重樫ゆいさん(多摩美術大学非常勤講師)。

2023年6月 荒川ナッシュ医

オープニング・パフォーマンス
「Here Comes a Cohort, Through the Wind Tunnel」
日時:7月7日(金)18:45と19:45の2回(各回20分程度予定。TAC ギャラリーナイトに合わせて開催)
会場:タカ・イシイギャラリー ビューイングルーム(TERRADA ART COMPLEX II)
荒川ナッシュはアメリカの美術大学でアートを教えています。アーティストになるための手順はあるのか?何を軸に教えればいいのか?Z世代の美大生も参加して「アートの根幹」はどこか、あやうく表現します。
協力:奥村雄樹、木村友紀、コントーションスタジオ・ノガラ、田村友一郎、福田純平、八重樫ゆい、大和トリッキング教室、渡邉泰地、他
パフォーマンス映像は7月11日以降に、a5rkw.comで公開します。

クロージング・パフォーマンス
「Here Comes a Cohort, Through the Wind Tunnel」 
日時:7月29日(土)16:00と17:00 の2回(各回20分程度予定)
会場:タカ・イシイギャラリー ビューイングルーム(TERRADA ART COMPLEX II)
予約制:各回定員20名
協力:奥村雄樹、木村友紀、コントーションスタジオ・ノガラ、田村友一郎、福田純平、水野大輝、八重樫ゆい、渡邉泰地、他

3つのLED絵画に映し出される実験的な授業カリキュラムの例
実際にその授業を受けた元学生の記憶も参考にしています。(アルファベット順)
①トリシャ・ドネリー、『スカラプチャル・ライン』、サンフランシスコ・アート・インスティテュート、2006年
②『グランド・オープニングス』、新潟県立津南高校、2006年
③マイク・ケリー、『UFO学』、アート・センター・カレッジ・オブ・デザイン、パサデナ、1996年
④ジョージ・E・ルイス、『即興を理論化する』、コロンビア大学、ニューヨーク、2004年
⑤スティーヴン・プリナ、『キアヌ・リーブスの映画』、アート・センター・カレッジ・オブ・デザイン、パサデナ、1994年
⑥『総合基礎実技』、京都市立芸術大学、1971年から(予定)

荒川ナッシュ医(えい)。1977年福島県生まれ。ロサンゼルスを拠点に活動。ロサンゼルス・パサデナのアート・センター・カレッジ・オブ・デザイン、大学院アート学科教授。パフォーマンス・アートと社会、パフォーマティヴとその歴史に関して独自の発想をシリーズごとにLED絵画として発表。個人主義を基盤とした現代美術において、荒川ナッシュのパフォーマンスは、他の作家、または観客との共同作業の交差する場となり続け、「作家=私」という主体の檻から解放された状態を維持しようと試みている。具体、実験工房、フルクサスなど、日本のコレクティヴを題材としたミュージカル・コメディも不定期に制作。

主な展覧会として、テート・モダン(ロンドン、2021年)、アーティスツ・スペース(ニューヨーク、2021年)、Kunstverein für die Rheinlande und Westfalen(デュッセルドルフ、2018年)ミュンスター彫刻プロジェクト(2017年)、ベルリン・ビエンナーレ(2016年)、光州ビエンナーレ(2014年)、ホイットニー・ビエンナーレ(ニューヨーク、2014年)などがある。ニューヨーク近代美術館、カーネギー美術館(ピッツバーグ)、ルートヴィヒ美術館(ケルン)、K21州立美術館(デュッセルドルフ)、セラルヴェス現代美術館(ポルト)などのパブリック・コレクションに作品が収蔵されている。

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