EXHIBITIONS

ロニ・ホーン 「bird」

会期: 2022年1月8日(土) – 2月5日(土)
会場: タカ・イシイギャラリー(complex665)
企画協力:公益財団法人ポーラ美術振興財団 ポーラ美術館

安心して作品をご覧いただけるよう様々な感染症対策を徹底しております。

タカ・イシイギャラリーは、1月8日から2月5日まで、ロニ・ホーンの個展「bird」を開催いたします。現在ポーラ美術館にて開催中の大規模個展「ロニ・ホーン:水の中にあなたを見るとき、あなたの中に水を感じる?」のサテライト展として開催される本展では、2点組の作品10組で構成される写真インスタレーション作品「bird」を展示いたします。

水盤のように見える鋳造ガラスの立体作品や、静かに佇む一卵性双生児のような一組のフクロウの写真作品、描かれたテキストを何度も切り貼りすることで解体・再構築した大型ドローイング作品など、ホーンは様々なメディウムを用いて、多義性に基づいた作品を制作してきました。ガラスの立体作品がすべて固体なのか、あるいは一部が液体なのか判別がつかないように、2点のフクロウの写真も同じイメージなのか別のイメージなのか、また同じ個体なのか別の個体なのかは明らかにされません。分類されることを周到に逃れる彼女の作品は、作品を読み解こうとする鑑賞者の好奇心を強く刺激し、解決しない謎は、作品の経験を一層長引かせます。

ホーンの作品ではイメージ間の相互作用と共に言葉が重要な役割を担います。一例として、エミリ・ディキンスンが書いた手紙の言葉を引用した、アルミニウムの立体で構成されるインスタレーション作品《エミリのブーケ》(2006-07年)が挙げられます。同作品はこの著名な詩人の言葉への賛辞であるとともに、コンセプチュアルな世界への扉を開く鍵であると理解できるでしょう。他の作品には「鳥葬」、「円周率」、「または」、「無題(「事故の最中にしか、速度は生じない。」)」など、作品とは直接関係のない言葉や引用文がタイトルとして与えられます。これまで彼女が出会い、書き留めた言葉が添えられることで、我々が理解しようとするホーンの立体、ドローイング、写真作品と本は、より深い文脈を獲得します。

本展にて展示される10組の写真インスタレーション作品は、ホーンが長年撮影を続けてきた「Untitled (bird)」シリーズの極点に位置します。被写体であるアイスランドに生息する野鳥の剥製はカメラのレンズに背を向けており、その表情を窺い知ることができません。鳥種を特定するための情報は最小限に留められる一方、大判カメラによる精細な写真描写により、1対の標本間の差異が強調されます。我々に見えるのは2羽の野鳥の後頭部の滑らかな輪郭、優美な曲線と色彩、複雑なテクスチャのみで、それはまるで視覚的隠喩を「読む」ことを促されるかのようです。

開催中:「ロニ・ホーン:水の中にあなたを見るとき、あなたの中に水を感じる?」
会期:2022年3月30日(水)まで
会場:ポーラ美術館(神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285)

ロニ・ホーン
1955年生まれ、ニューヨーク在住。写真、彫刻、ドローイング、パフォーマンス、本など多様なメディアでコンセプチュアルな作品を制作。1975年から今日まで継続して、人里離れた辺境の風景を求めてアイスランド中をくまなく旅してきた。この中で経験した「孤独」は、彼女の人生と作品に大きな影響を与えている。近年の主な個展として、ポンピドゥー・センター(パリ、2003年)、テート・モダン(ロンドン、2009年)、ホイットニー美術館(ニューヨーク、2009-10年)、バイエラー財団(リーエン、スイス、2016年、2020年)、グレンストーン美術館(ポトマック、アメリカ、2017-18年)、メニル・ドローイング・インスティテュート(ヒューストン、2019年)などが挙げられる。

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