EXHIBITIONS

グループ展 「髙木大地、ルシア・ビダレス、山下紘加」

会期: 2020年10月3日(土) – 31日(土)
会場: タカ・イシイギャラリー(complex665)
参加作家: 髙木大地ルシア・ビダレス山下紘加

安心して作品をご覧いただけるよう様々な感染症対策を徹底しております。

タカ・イシイギャラリーは10月3日(土)- 31(土)まで髙木大地、ルシア・ビダレス、山下紘加によるグループ展を開催いたします。本展では、絵画作品にフォーカスし、80~90年代生まれの若手作家の作品をご紹介致します。

髙木大地は1982年岐阜県生まれ。現在神奈川県を拠点に活動。多摩美術大学絵画学科油絵専攻卒業後、同大学大学院美術研究科修士課程修了。2018年から2019年まで文化庁新進芸術家海外研修制度の助成により、オランダ・アムステルダムへ拠点を移動。
渡蘭以前の髙木の制作は絵画や図像の形態に重点を置き、静物や風景をテーマにした抽象表現や、キャンバスを変形させた作品、グリット構造を用いた作品などを展開してきました。渡蘭後は自身のこれまでの絵画表現と向き合い、理論や方法から離れ、直感に従い描く行為を取り組み始めました。題材も木、雨、水面、窓、烏といった作家自身の身の回りで観察されたものに取り替わり、筆の運びや絵の具の重ね方によって、実際の空間で感じ取られた質感や雰囲気が巧みに表現の中に落とし込まれています。
主な個展に「Intuition」TIME&STYLE Amsterdam(2019年、アムステルダム)「aspect」KAYOKOYUKI(2018年、東京)、「Pattern, Quiet, Repeat, Simple」switch point(2017年、東京)、「Periphery」Foundation B.a.d(2016年、ロッテルダム)など。主なグループ展として、2021年の「DOMANI・明日展」に参加が決定している他、「pecio」山手111番館(2017年、神奈川)、「現代美術実験展示 『パースペクティヴ(1)』」インターメディアテク(2017年、東京)、「版画工房の仕事『Footprints』」カスヤの森現代美術館(2016年、神奈川)、「絵画の在りか」東京オペラシティ・アートギャラリー(2014年、東京)、「肥えた土地」アキバタマビ21(2011年、東京)などが挙げられる。

ルシア・ビダレスは1986年メキシコ・メキシコシティ生まれ。現在はモンテレイに在住し、モンテレイ大学で教鞭を執りつつ制作活動を展開。2009年にナショナル・インスティテュート・オブ・ファイン・アーツ(INBAL)の国立絵画彫刻版画学校「ラ・エスメラルダ」を卒業。2014年にはメキシコ国立自治大学(UNAM)の美術デザイン学部を修了。
ビダレスの作品は、絵画、その歴史、そしてそれが作動する際の特定のレパートリーをめぐる彼女のパーソナルな想像から現れてくるものです。彼女の表現活動においては、想像力の介在によってフィクションと歴史が融合し、そこから絵画やグラフィックや彫刻が作り出されていきますが、そのなかで作家が一人称視点から語るのは、複数の世代を貫いて展開するさまざまな物語なのです。キャンバス上では、広範な濃度と透明性を示す絵具のレイヤーが、大胆な筆使いのなかで生命体のような有機性を帯びています。さらにそれは、作品の表現性をより強化するかのように、光や空間との相互関係によって刻々と姿を変えていきます。絵画制作が過去と現在の外傷に形而上学的な豊かさと安らぎをもたらす試みであるならば、ビダレスの画面に盛られた色彩がひとつのシニフィアンとして証言するのは、人間の労力がそのような営みに注がれていく時間的な過程そのものでしょう。
主な個展としてHouse of Deslave(ティフアナ)、Galería de Arte Mexicano(GAM)、Galeria Alterna(メキシコシティ、2019年)など。近年のグループ展としては「Murales para un cubo blanco」Sala de Arte Público Siqueiros(メキシコシティ、2020年)、「Prince.sse.s des villes」パレ・ド・トーキョー(パリ、2019年)、「Montar la Bestia」USCフィッシャー美術館(ロサンゼルス、2017年)、国立メキシコ鉄道博物館(プエブラ、2017年)などが挙げられる。

山下紘加は1991年兵庫県生まれ。ニューヨーク拠点に活動した後、現在岡山を拠点に活動。ニュージャージー州ニューブランズウィックのラトガース大学メイソングロス芸術大学にてMFA取得。
山下の絵画には、古くから和歌の題材に用いられてきた自然に喩えた人の心情など自然と人とのつながりや、記憶や発見、愛慕といった人の日常の営みで観察される行為や心の動きが丁寧に描かれます。西洋画に日本画特有の画面構成を取り込み、線描や色、境界をぼかすことで日本的な儚さを表現することを追求しています。
2019年にTanya Leighton(ベルリン)にて欧州で初めて作品を発表したほか、主な個展に「融」HIGASHIYAMA BUILDING301(岡山、2019年)、「Young Mountain」 N’s Art Project(大阪、2017年)などが挙げられる。

協力: KAYOKOYUKI、THE CLUB

Press Release Download