EXHIBITIONS

ショーン・ランダース

会期:2006年9月2日(土)- 9月30日(土)

タカ・イシイギャラリーでは、9月2日(土)から9月30日(土)まで、ショーン・ランダース展を開催致します。
当ギャラリーにて3度目の個展の開催となるランダースは、ニューヨークを拠点とする作家です。

近年、クンストハ-レ・チューリッヒにて個展を開催し、ヘンリー・アート・ギャラリー(ワシントン大学)、MITビジュアル・アーツ・センター(ボストン)でのグループ展等に参加しています。
また、2005年に作品集『Sean Lander’s Cartoons』(Regency Arts Press刊)を出版しています。

17年間の作家としてのキャリアを通して、ランダースは、彫刻、インスタレーション、ビデオ、アーティスト・ブック、大衆活字メディアや絵画に貢献するさまざまな作品を制作しています。 ポスト・コンセプチュアリストとして、みっともない、怠け者の美学を追求し続ける第一人者として、ランダースは、若い世代のアーティスト達に絶大な影響を与え続けてきました。
コンセプチュアル・アートの第一義的なメディアである「言葉」を具象作品において使う際に、ランダースは、作家である自分の経験、人間的な、ごく最近では父としての彼自身の経験を引用しながら、テーマとして失敗を選びました。挫折をテーマとする過去の作家達の主要な流れの中に、ランダースは、贖罪としてのユーモアを見出し、日記形式のテキストを絵画の中に書き入れました。これは彼が最初に名声を得たシリーズです。その後の数年間には、ピカソ、エルンスト、マグリットなど、彼にとってアイドルの作家達の亡霊のように描いたポートレイトや、有名なコメディアンや想像上の動物のポートレイトを描いたシリーズを発表しています。

今回の展覧会では、テキストを主体としたペインティングのみを展示致します。
過去のシリーズへの回帰でありながら、そのテキストの内容にはより単純化した、抽象的な言葉-彼の家族、2人の子供達の言葉が引用されています。
言葉やフレーズは、まるで完全にエゴイスティックな子供の意識の表出のように現れては遠のき、重なっています。この単純化は内面性と深部を生じさせています。
自意識過剰のペインティング、これらの新作の内容は、その様式に鏡映しにされています。