EXHIBITIONS

村瀬恭子 「To The Mountain Lake」

会期:2004年2月14日(土) – 3月13日(土)

タカ・イシイギャラリーでは、2004年2月14日(土)から3月13日(土)まで、村瀬恭子展「To The Mountain Lake」を開催致します。当ギャラリーでの発表は4度目となる今回は、最新のペインティング作品を中心に展示・販売致します。

水の中にもぐってみたり、蝶を追いかけてみたり、森の中で昼寝をしたりしているうちに静かなところに出た。湖があった・・・・・・。そういう空気を作り出したい。
村瀬恭子

淡いレイヤーを重ねた空気感、きらきらと光る粒子や色鮮やかな顔料、画面上を大きく横切るブラシストロークの魅力はそのままに、村瀬が描く世界は少しずつ移り変わりつつある。 水の中を自由に浮遊するイメージから、画面に木が描かれ、やがて深い森の中へと彷徨い込んでいき、近年の作品では「見失ったと思ったらふと急に現われたり、見えていたものが消えたりする不安定な感じがある」という蝶が飛び交うようになる。 どこまでも続く散歩のようなマイペースな活動は、今回の展覧会で新たな広がりを予感させる。その兆しは、2002年に東京都現代美術館のグループ展カタログで、村瀬が述べた言葉の中にすでに見られるかもしれない。

「何処にいればいいのかなんて誰にも答えてほしくはないけれど、もう少しのんびりとここに浸っていたいのだけれど、湿り気と、どっかからさしてくる明るみのほうへじわじわ伸びてく小さなもやし?の芽みたいな、どんどんと地層を沁みて通って、降りていくような、そんなところに行かなくてはいけないね、とっぷり夜がふける前に。」
(『MOTアニュアル 2002 – フィクション? 絵画がひらく世界 – 』カタログp.72, 東京都現代美術館, 2002より)

森美術館にて2月7日よりスタートするグループ展「六本木クロッシング:日本美術の新しい展望2004」においても、新作を出品する村瀬恭子の新たな展開にご期待ください。

[関連情報] 村瀬恭子(絵)と福永信(文章)のコラボレーション・ブック『あっぷあっぷ』が2004年3月下旬に発売予定です。