EXHIBITIONS

ジェイミー・ホークスワース 「Preston Bus Station」

会期: 2019年8月2日(金)– 31日(土)[夏季休廊: 8月11日 – 19日]
会場: タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム
オープニング・レセプション: 8月2日(金) 18:00 – 20:00
サイニング・イベント: 8月3日(土) 15:00 – 17:00

タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルムは、8月2日(金)から8月31日(土)まで、ジェイミー・ホークスワース個展「Preston Bus Station」を開催いたします。日本初個展となる本展では、ブルータリズム様式建築のバスターミナルを行き交う若者たちを撮影したホークスワースの処女作であり、今日に続く制作の基盤となっているシリーズ「Preston Bus Station」より139点を展示いたします。

私がはじめて光をしっかりと観察したのはプレストン・バス・ターミナルだった。ターミナルの非常に大きな窓は、光が一日を通してどのように変化し、動くかを教えてくれた。やがて私は光を見て、感じ、その作用を理解できるようになり、光に対する感受性を研ぎ澄ませていった。あまりにも流動的なその空間でただ静かに待っていると、全てのディテールが拡大されるようだった。全てが意味深くなっていった。日々継続される人々の動きの中で光は拡大鏡になり、生命を考察させ、その価値を認識させる道具になった。そして冷たい円形な空間が天国となったのだ。

2019年7月 ジェイミー・ホークスワース

大学在学中より撮影を始めたホークスワースは、2011年、当時写真の先生であったアダム・マレーと共に、イギリス北部の地方都市・プレストンのバスターミナルで2日間を過ごしながら、10代の若者のポートレイトを撮影するプロジェクトに取り組みました。数年後、バスターミナルの取り壊し(その後取り壊しは撤回)を耳にした写真家は、今一度自身の写真の原点とも言うべき場所と向き合うべく、1ヶ月間バスターミナルでの撮影を行ないました。多種多様な人々が集い、流れてゆく経由地点としてのバスターミナル内を、毎日朝8時から夜8時まで徘徊し、直感に委ね目に留まった人々を撮影した写真群には、被写体の個性を捉えるホークスワースの実直な眼差しと、作家固有の光や色の受容表現が見て取れます。複数の円が連なった構造のプレストンのバスターミナルを巡りながら撮影を行なった写真家の動きを追体験するように、本展では、写真作品はギャラリースペース内で円を描くように配されています。その場に足を運び、目の前で起こっていることを受け入れて、自分自身がどのように反応するかを大切にする写真家の姿勢は、力強いリアリティとして以降の作品にも通底しています。

展覧会開催に際し、作家が来日いたします。
展覧会ポスターのサイニング・イベントを開催いたしますので、是非ご参加下さい。
【ジェイミー・ホークスワース サイニング・イベント】
日時: 8月3日(土)15:00-17:00
会場: タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム
          〒106-0032 東京都港区六本木5-17-1 2F
          Tel: 03-5575-5004

ジェイミー・ホークスワースは1987年イギリス・サフォーク州生まれ。2009年セントラル・ランカシャー大学写真学科卒業。大学では当初、法科学・犯罪捜査学を専攻するも、授業の一環で取り組んだ模擬犯罪現場の証拠写真撮影を契機に次第に写真に傾倒し、写真専攻へ転入。ドキュメンタリー・フォトグラファーのもとでアシスタント経験を積み、スタイリスト、ベンジャミン・ブルーノとの出会いからファッション・フォトグラファーとしての活動を始める。ファッションデザイナー、ジョナサン・アンダーソンのブランドJ.W.Andersonでは2013-14年秋冬よりキャンペーンフォトを手がける他、2013年にアンダーソンがクリエイティヴ・ディレクターに就任したLOEWEをはじめ、Alexander McQUEEN、miu miuなど数々のファッションブランドやエディトリアルを中心に、真摯な眼差しから捉えられる独自のタイムレスな表現を展開し、世代を代表する写真家として高い評価を受けている。主な個展に「A Short Pleasurable Journey Part Two」Clearkenwell(ロンドン、2019年)、「Landscape with Tree」Huis Marseille(アムステルダム、2017年)、「A Short Pleasurable Journey」Red Hook Labs(ニューヨーク、2016年)など。

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