EXHIBITIONS

アーヴィング・ペン

会期: 2012年1月21日(土) – 2月 10日(金)
会場: タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム (東京・六本木)

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タカ・イシイギャラリー フォトグラフィ―/フィルムは、2012年1月21日から2月11日までアーヴィング・ペン個展を開催いたします。タカ・イシイギャラリーで初めての展覧会となる本展では、ペンの写真家としての活躍の契機と言える1946年から50年までの間に『ヴォーグ』掲載のために撮影された肖像写真から、合計10点の作品を展示いたします。

肖像写真というジャンルは、アーヴィング・ペンの制作全般の哲学的な嗜好に、とても適していた。ファッション界で驚異的な成功をおさめた写真の独特の表面性と、彼の洞察力との間にある種のパラドックスが立ちはだかっている。禁欲的な雰囲気と言わないまでも、似たような重圧感が、しばしば彼の肖像写真と関連する作品を満たしている。批評感覚が拡大していくがままに、肖像写真は、ペンの解釈・分析のセンスを―実際、それを必要としており―前面に押し出した。

コリン・アイスラー「ナルキッソスのレンズ-アーヴィング・ペンによる肖像」
『アーヴィング・ペン全仕事』 東京都写真美術館、1999年、p.139より抜粋

ペンは、2枚のパネルを1点で結び、被写体を挟み込むような空間セットを撮影に当たって多用しました。膨大な数の著名人を同じセットで撮影を続けたペンの作品は、被写体との独特の距離感を含みながら、アウグスト・ザンダーのポートレート群のように彼らを見透かすような冷静な視線を保っています。ペンの残した業績における重要な初期作品をこの機会に是非ご高覧ください。

【 関連情報 】
21_21 DESIGN SIGHT(東京ミッドダウン・ガーデン内)にて「アーヴィング・ペンと三宅一生 Visual Dialogue」展が開催中(主催:21_21 DESIGN SIGHT、公益財団法人三宅一生デザイン文化財団)。1月28日(土)には東京都写真美術館 笠原美智子氏によるトークイベントが行われます(要予約)。詳細は21_21 DESIGN SIGHTまで。(www.2121designsight.jp, TEL: 03-3475-2121)