EXHIBITIONS

村瀬恭子 「park」

会期:2019年1月11日(金) – 2月16日(土)
会場:タカ・イシイギャラリー 東京
オープニング・レセプション: 1月11日(金)18:00 – 20:00

タカ・イシイギャラリーは、村瀬恭子の個展「park」を開催いたします。タカ・イシイギャラリーでの5年ぶり11回目の個展となる本展では、新作のペインティング作品とドローイング作品を展示いたします。

村瀬は、水の流れや水面のゆらめき、木々を揺らす風を想起させる、色彩豊かな絵画作品で知られています。顔料を樹脂と油で溶いた薄い絵の具を用いることで生まれる粒子の濃淡と、筆の刷毛目を残した独特のタッチにより、画面の質感は緻密にコントロールされ、水に浸かったときの皮膚感覚や森や洞窟の中で感じる空気が、触覚的な筆致で描き出されます。画面にしばしば現れる人物は、水の流れ、森の空気、洞窟の壁面を描くストロークと一体化し、その存在感は希薄です。まるで辺りの様子を探ろうと静かに聞き耳を立てていて、そのまま外界に溶け込んでしまったかのようです。


新しい街の庭園に何度か通う、一度目は母と、、。
ゆっくり前を歩くその背に揺れる木漏れ日を目で追いながら。
大雪の後また出かけたら草木の息吹がすっかり消えていた。
白い塊が網膜に飛び込んですべてが平たくなって、
奥の向こうまで手が届きそうだ。
夏には気が付かなかった女性がぽつんと座っている。
コンクリートのなだらかな肩で遠くを眺めて。

村瀬恭子                                    

26年間暮らしたデュッセルドルフから2016年に帰国した村瀬は、現在東京で制作活動を続けています。数年ぶりに聞くセミやヒグラシの鳴き声、ドイツとは異なる公園の木々の様子。本展で発表される作品は、描かなければやがて日常の中に消えてしまう、環境の変化に鋭敏に反応する自身の感覚をまるでスケッチするように描かれました。また作家が語る雪の日のエピソードからは、視覚経験をも自身の絵画世界に織り込もうとする意志が読み取れます。村瀬の最新作を是非この機会にご高覧ください。

村瀬恭子は1963年岐阜県岐阜市生まれ。86年に愛知県立芸術大学を卒業し、89年に同大大学院修了。90年から96年まで国立デュッセルドルフ芸術アカデミーに在籍。93年には、コンラッド・クラペックよりマイスター・シューラー取得。主な個展として、「絵と、 vol.3 村瀬恭子」ギャラリーαM(東京、2018年)、「海の土の雲のかたち」タカ・イシイギャラリー(東京、2013年)、「Fluttering far away」豊田市美術館(愛知、2010年)、「セミとミミズク」ヴァンジ彫刻庭園美術館(静岡、2007年)などが挙げられる。また、「絵画の庭-ゼロ年代日本の地平から」 国立国際美術館(大阪、2010年)、「放課後のはらっぱ―櫃田伸也とその教え子たち」 愛知県美術館・名古屋市美術館(愛知、2009年)、「Red Hot: Asian Art Today from the Chaney Family Collection」ヒューストン美術館(2007年)、「六本木クロッシング」森美術館(東京、2004年)、「MOT アニュアル 2002 – フィクション? 絵画がひらく世界 – 」東京都現代美術館(東京、2002年)などのグループ展に参加している。

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