EXHIBITIONS

ジャン・クロード・ウォーターズ 「The Sweetest Embrace of All」

会期:2010年2月5日(金) – 3月13日(土)
オープニング・レセプション:2月5日(金)18:00 – 20:00

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タカ・イシイギャラリー京都では、2010年2月5日(金)から3月13日(土)まで、ジャン・クロード・ウォーターズの個展「The Sweetest Embrace of All」を開催いたします。タカ・イシイギャラリーでの初個展となる今回の展示では、新作6点の写真作品を発表いたします。

ウォーターズは1956年ベルギー・ブリュッセル生まれ。現在はニューヨーク、パリ、ドバイ、東京にて、国際的に活動を行っています。幼少期の頃からドローイングを始め、そしてバレエ、フィルム、数々の舞台表現を学んだウォーターズは、優れた身体感覚と独自の精神性をこれまでの制作活動において多いに発揮してまいりました。70年代後半にモーリス・べジャールに師事し、ダンサーとして活動。その後パフォーミングアーティストとして活動し、1981年には自身の映像作品がカンヌ国際映画際 自主制作・実験映画部門に出品され、1992年のサンフランシスコ国際映画祭では金門賞を受賞しました。ファインアートの分野においては主に、「Portraits & Nudes」Ariel Meyrowitz Gallery(ニューヨーク、2005年)、「FACES」Knott Gallery(ブリュッセル、2008年)、「New Portraits」「SHADOW OF THE SKY」丸の内ギャラリー(東京、2006年、2008年)にて個展を開催、また米老舗百貨店ブルーミングデールズ(ニューヨーク)にてファッションデザイナー、マーク・ジェイコブスとのコラボレーション作品の発表(2007年)など活動の幅をさらに広げています。近年では「Landscapes」The Empty Quarter Gallery(ドバイ、2009年)のグループ展に出展しています。

「身体(ボディ)の表現は、探求するにはとてもワイルドで深い領域であり、風景(ランドスケープ)もまた、私にとって身体のようなものである。身体は魂の表現であり、私たちの魂は神秘的な風景である。身体と風景は私たちが認知しコントロールできる世界の端にある」

ジャン・クロード・ウォーターズ

今回の展示作品は写真そのものを、アナログによる再撮影を繰り返す手法で制作しています。(風景の作品は、古い本のイメージに自らドローイングやペイントをした後に再撮影を試みています。)そのユニークなアプローチは光をとらえその過程において作品の様相を抽象化し、または絵画的なものへとゆるやかに構築させていきます。結果として、ゆっくりと浮かびあがる淡いイメージは、見る者のイマジネーションや記憶と結びついて、時として無限の広がりを見せ、また作品の表面のクオリティとサブジェクトとの奥行きは、興味深い視覚体験を創り出します。常にペインティングのマスターたちへの強い畏敬の念を心に抱き、写真表現の手法を用いながら絵画的で官能的な作品を作り出す作家、ウォーターズの作品をこの機会にぜひともご高覧ください。