ARTISTS

マーティン・キッペンバーガー

“Untitled (Tokyo Table)”, 1990, table with wooden table cloth, metal structure, picture frames with styrofoam packaging with photographs of a Japanese noodle dish, 97 x 120 x 81.5 cm table, 12.6 x 17.4 cm dish 1 18 x 24 cm dish 2, 20 x 30 cm dish 3, 28 x 35 cm dish 4 © Estate of Martin Kippenberger, Galerie Gisela Capitain, Cologne, installation view at the Villa Merkel in Esslingen in 1996 / photo: Uwe Seyl

1953年ドイツのドルムント生まれのマーティン・キッペンバーガーは、1997年に没するまでの間に、大型のインスタレーション、絵画、ドローイング、版画や彫刻などの非常に複雑で多方面にわたる作品群を制作した。1972年から1976年の間に、ハンブルク造形美術大学でアーノルド・ハウザーとフランツ・エアハルド・ヴァルターに師事している。1977年にベルリンに移り、翌年にギゼラ・キャピテンとともに事務所「Kippenberger’s Büro」を設立。その後、パリ(1980年)、ウィーン(1983年)、ケルン(1980年代)、カルモナ/セビリアとマドリッド(1988年)、ヴェネツィア/ロサンゼルス(1989年)、フランクフルト(1992年)に居住し、定期的にザンクトゲオルゲン(黒い森)とシロス島(ギリシャ)に滞在して制作を行った。1991年には日本を訪れている。

キッペンバーガーの生涯と作品は、現代文化のシステムにおけるアーティストの役割に主眼をおくめざましい実践と深く結びついている。彼は興行主、エンターテイナー、キュレーター、コレクター、建築家、および出版者の、それぞれの役割を軽々と切り替えることのできる人物であり、彼の作品には、大衆文化、芸術、建築、音楽、政治、歴史、さらには彼自身が反映されている。代表的な展覧会として、「Sehr Gut / Very Good」ハンブルク駅現代美術館(ベルリン、2013年)、マラガ ピカソ美術館(2011年)、ニューヨーク近代美術館(2009年)、ロサンゼルス現代美術館(2008年)、テート・モダン(ロンドン、2006年)、K21ノルトライン・ヴェストファーレン州立美術館(デュッセルドルフ、2006年)などが挙げられる。

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