EXHIBITIONS

佐伯洋江

会期:2012年9月7日(金) – 10月13日(土)
オープニング・レセプション:2012年9月7日(金) 18:00 – 20:00
同時開催 gallery 2:坂村岳志 展(9月7日 – 12日)、立花英久 展(9月15日 – 10月13日)

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タカ・イシイギャラリー京都では2012年9月7日(金)から 10月13日(土)まで、gallery 1にて佐伯洋江の新作展を開催致します。
佐伯は初期作品からケント紙にシャープペンシルで緻密に描き込むという手法を貫いてきました。本展ではこれまで使用してきた色鉛筆やアクリルに加え、新たな質感を生み出す水彩やパステルによってディテールまで美しく彩られた新作ドローイングを発表します。

「佐伯洋江は、無数の細い線を集積して複雑なドローイングを制作する。細かな線を繰り返し引く作業が、網目模様を作り出し、そこから面や微妙な色合いが生まれる。線の集積や襞状組織から、木の枝や葉のような延長部を持つ植物のような物体が合成される。そんな延長部からさらに、様々な寄生体が伸びて、花や蔓に似たものを付けている。その物体は、異質なものを宿らせているために、ひとつの主体では定義できない複合的な生命体のイメージを捉える。」

松井みどり『ウィンター・ガーデン:日本現代美術におけるマイクロポップ的想像力の展開』(国際交流基金海外巡回展)美術出版社、2009年、p.72より引用

【佐伯洋江プロフィール】
1978年大阪生まれ。2001年京都精華大学美術学部デザイン学科ビジュアルコミュニケーションデザイン・コース卒業。
2004年にタカ・イシイギャラリーの展覧会でデビュー後、2006年にVOCA奨励賞を受賞。同年Galerie Almine Rech(パリ)にて海外での初個展を開催。2007年以降、「線の迷宮<ラビリンス>II-鉛筆と黒鉛の旋律」(目黒区美術館)、「アーティスト・ファイル2008-現代の作家たち」(国立新美術館)、「ネオテニー・ジャパン-高橋コレクション」(鹿児島県霧島アートの森、札幌芸術の森美術館、上野の森美術館など全国を巡回)、「ウィンター・ガーデン:日本現代美術におけるマイクロポップ的想像力の展開」(原美術館、世界各国を巡回中)、「アート・スコープ2009-2011 インヴィジブル・メモリーズ」(原美術館)に出品するなど、発表の場を次々と広げて活躍している。
代表的な作品集としては2007年にS.O.L.(seeds of life)より刊行された『HIROE SAEKI WORKS』が挙げられる。
2010年にはダイムラー・ファウンデーション・イン・ジャパン「アート・スコープ」プログラムによりベルリンで初めてのアーティスト・イン・レジデンスを経験し、さらに2012年秋からは新進芸術家海外研修制度(文化庁)助成でヨーロッパに滞在予定。