EXHIBITIONS

スターリング・ルビー キュレーション 「SARAH CONAWAY and MELANIE SCHIFF」

会期: 2014年9月9日(火) – 10月4 日(土)
会場:タカ・イシギャラリー モダン(東京・六本木 ピラミデ ビル )

タカ・イシイギャラリー モダンでは、9月9日(火)から10月4日(土)まで、スターリング・ルビー キュレーションによる2人展を開催いたします。本展は、ロサンゼルスを拠点に活躍するアーティスト、サラ・コナウェイとメラニー・シフの写真作品による展示構成です。

サラ・コナウェイは、独創的な遊び心と緊張感に満ちた表現形式をもつ、非常に美しい写真のイメージを制作するために、日常にあるオブジェクトを用います。「物質性」や「実体性」を提示する写真の性質を超越し、参照する美術史を模倣することなく、コナウェイの作品はそこに新たな居場所を見つけようとしています。本展で展示する作品群には、コナウェイの作品に繰り返しあらわれるモチーフ、布地の折り目や皺が登場します。これらはジャン・ロレンツォ・ベルニーニが彫刻した布地の表現から、ヨーゼフ・ボイスが自身で行ったパフォーマンス「I Like America and America Likes Me」において、ウールの布を身体に巻きつけた行為に至るまでの、布を巡る美術史の物語に沿うものと言えるでしょう。

メラニー・シフの写真作品は、肖像画、風景、静物、パフォーマンスなど古典的なジャンルを横断して展開し、自身の作品をこれら複数の写真史に位置づける仕事をしています。そして彼女の作品は、光の質とその場に対する綿密な観察に深く依拠しています。「Blood Bank」という題名の作品は、バンクーバー近郊の曇り空を背景に、血液の染みがついた倒木が折れた骨を思わせるメランコリックな風景写真です。また、「ネイティブス」シリーズは、リチャード・アヴェドンの写真シリーズ「In the American West」にインスピレーションを受け、屋外に背景幕を設置して撮影しています。カリフォルニアの在来植物の厳しくも研ぎ澄まされたイメージは、肖像画と風景のあいだを詩的に行き来しています。

サラ・コナウェイ(1972年、ペンシルベニア州ヨーク生まれ)は、2001年にイリノイ大学シカゴ校でMFAを取得し、現在ロサンゼルスを拠点に活動しています。おもな個展および二人展として、The Box(ロサンゼルス)、バーバラ・ザイラーギャラリー(チューリヒ)、ベルウェザー・ギャラリー(ニューヨーク)での展覧会が挙げられます。また、ハマー美術館で二年ごとに開催される「Made In LA」(ロサンゼルス、2012年)への参加を筆頭に、マリアン・グッドマンギャラリー(パリ)、リチャード・テレスギャラリー(ロサンゼルス)、プリズム・ギャラリー(ロサンゼルス)、ギャラリー・ダイエット(マイアミ)、64bis(パリ)、ギャラリー・クリスチャン・ナーゲル(ベルリン)、Gallery 400(シカゴ)などで開催されたグループ展に参加し、米国を中心に活躍の場を広げています。

メラニー・シフ(1977年、シカゴ生まれ)は、ニューヨーク大学ティッシュ・スクール・オブ・ジ・アーツでBFAを取得し、現在ロサンゼルスを拠点に活動しています。近年の個展として、CAMローリー(2013年)、イリノイ州立大学 大学ギャラリー(2012年)、Kavi Gupta Gallery(シカゴ、2012年)での開催が挙げられます。また、イェンス・ホフマン企画による現代写真展「Lens Drawings」マリアン・グッドマンギャラリー(パリ、2013年)、2008年のホイットニー・ビエンナーレ(ホイットニー美術館、ニューヨーク)を筆頭に、MoMA PS1(ニューヨーク)、ノースマイアミ現代美術館、インディアナポリス美術館、シカゴ現代美術館などで開催されたグループ展に参加しています。

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